2010-01-01から1年間の記事一覧

年末なので第9を聴いていた(ブルックナーだけど)

年末と言えば第9ですが「第9ちがい」です。これに限らず、家にいっぱい同じ曲があるので少し整理してみようと思ったら、かえってますます気になって、新しいCDを購入するハメになっています(笑)。最近、意識して自覚的に聴くようにしているので、よけ…

ネットラジオで聴いたアーノンクールとサラステ

う〜む。仕事上のトラブルをかかえたまま今年はタイムアウトになってしまった。新年からまた気をつかうと思うとげんなりしますが、忘れることにしよう・・・。さて本題ですが、クリスマス・シーズンのせいかネットラジオの番組が充実していて、好きなものを…

新国立劇場トリスタン初日

昨夜の「トリスタン」の感想です。 演出は、きれいなセットで良かったです。絵画の一場面のような感じにしていましたが、これは静止的なイメージの「トリスタン」のコンセプトに良く合っていると思います。主役2人の描き方については「こういうことかな?」…

トリスタン予習企画(4)〜生まれた時の記憶

いよいよ明日になりました。今日は、第2幕でマルケが歌った後にトリスタンが歌いだし、印象的なモティーフがついている所からです。ここで、トリスタンは自分の出生を思いだし、生まれる前の世界への憧れを歌います。Dem Land, das Tristan meint, トリスタ…

(3)〜死んだほうがいいのかい?(第2幕トリスタン)

今日は、トリスタンが「愛の死メロディー」にのせて歌い出すところを・・・。ここは動画がいっぱいあるので、お好きな動画で聴いてくださいませ。 TRISTAN So stürben wir, ならばいっそ死んでしまったほうが(この一行が主文) um ungetrennt, いいのかい、…

トリスタン予習企画(2)〜第2幕の二重唱とブランゲーネの歌

「トリスタン」の聴きどころと言えば、やはりこの全曲の真ん中、第2幕の二重唱シーンでしょう。 動画はこれがいいと思うのですが、残念なことに、かなり録音が悪いです。ジョーンズさんの声がいいうえに、マイヤーさんがブランゲーネを歌っています。指揮者…

「トリスタン」予習企画(1)〜イゾルデのモノローグ

「トリスタン」予習用の企画です。 今回歌うのはヴァルトラウト・マイヤーさん。第1幕の「イゾルデの語り」です。この場面がいいんですよね。 http://www.youtube.com/watch?v=ghewBrHWxzg ブランゲーネに、これまでのトリスタンとのいきさつを語るイゾルデ…

*[トリスタンとイゾルデ]ワーグナーのドイツ語

年末で忙しくしているうちに、新国立劇場の『トリスタン』が来週に迫ってきました。齢なのか1年が過ぎるのがどんどん早くなってきました。いかんですね。 さて最近モーツァルトばかり聴いていたのですが、考えるのは、やはりイタリア語も勉強したほうがいい…

マクロプロス事件の対訳完成

最近、ヤナーチェク三昧で、ずうっとやっていましたが『マクロプロス事件』が完成したのでアップしました。 http://www31.atwiki.jp/oper/pages/416.html ヤナーチェクは良い作品ぞろいですが、どうも一般受けしないようで、この作品なんかはその最たるもの…

「びわ湖トリスタン」視聴記

突発事態でライブを聴きに行けなかった10月の「びわ湖ホール」の「トリスタンとイゾルデ」を12月3日のNHK教育の録画放送で見たので、その感想です。 録音で聴く限り、オケはとても良いと思います。指揮の沼尻氏の音楽づくりは非常に丁寧で、ツボを押さえ…

「女狐」翻訳メモ(2)

この連載をやっておこうと思っていたのですが、すかさず『マクロプロス事件』に取りかかってしまいました。こちらも第2幕までアップしたので、もう少しで終わりそうです。 それにしても、今年はヤナーチェクのオペラがかからなかったのが残念でした。去年は…

突然タメ口になるトリスタン

第1幕の肝心な所をちゃんと訳せてなかったので、ちょっと修正しました。ここは大事な所でした。 http://www31.atwiki.jp/oper/pages/48.html トリスタンは、それまで「あなた」(SieですらなくIhrなので最上級の二人称)と敬語を使っていたのに、ここで突然…

METライブヴューイング「ボリス・ゴドゥノフ」(とちょっと「ラインの黄金」)

金曜日に、映画館にMET「ボリス」を見に行きました。このオペラ自体、初めて見たのですが、見て良かったです。主演のパーペ氏にこれまで特に関心が無かったのですが、これは迫真の演技と歌唱ですね。とりわけ第1幕のモノローグが良かった。 第1幕が終わ…

「女狐」翻訳メモ(1)

このひと月半ほど、ずうっとヤナーチェクの『利口な女狐の物語』を訳しており、完成したので「オペラ対訳プロジェクト」上にアップしました。 http://www31.atwiki.jp/oper/pages/415.html 「解説」にも書いたのですが、チェコ語がそんなに出来るわけでもな…

メッツマッハーの「マーラー6番」

新日本フィルのトリフォニーホール公演を聞いてまいりました。最初に雑談ですが、こんな音楽を作る人(マーラー)を上司に持つというのは、さぞやエキサイティング・・・というか、波長の合わない人は、やってられないだろうな、とか、聞きながら余計なこと…

やっと戻ってきました

わりと身近な人が急に亡くなってしまったので、だいぶ長い間中断していましたが、今日から復帰です(たぶん・・・) それにしても、びわ湖ホールの「トリスタン」行きたかったですね〜。小山由美さんのイゾルデは、おそらくそう何度も聴けるものではないので…

ポップさんの「ウンディーネ」を見て「ローエングリン」を考える

若いころのルチア・ポップさんを見てると、こんな映像があるので、たまに聴いていました。 http://www.youtube.com/watch?v=9KzqyjKW6M0&NR=1 ロルツィング「ウンディーネ」という作品ですが、わかりやすくて、けっこういい音楽です。映像的には、この牧師の…

『指輪』のテーマについて

昨日とうって変わって、突如テーマが重くなります(私らしいですが)。 オペラ対訳プロジェクト上で『神々の黄昏』を訳し終わった頃から、「訳者コメント」を考えていたのですが、なかなかまとまりません。とはいえ、アップしないと何となくモヤーッとした気…

『フィガロ』における「バルバリーナ萌え」とは?(10月10日新国立劇場)

タイトルは半ばジョークですが・・・。 今日は思ったよりも仕事が早く終わったので、第2幕のケルビーノの着せ替えシーンから中に入れたので、かなり見ることができて満足です。ただ、立ち仕事だった後に、第2幕終了まで立ち見だったので、さすがに疲れてし…

「栄誉」と「妄想」で読むトリスタン

『トリスタン』について考えたことをまとめてみました。(まるで文学部の学生のレポート風ですが) 『トリスタン』を改めて読んでみると、イゾルデ、マルケ王、ブランゲーネ、クルヴェナールの世界観は最初から最後まで変化がありません。ただ、イゾルデは初…

10月16日「トリスタンとイゾルデ」inびわ湖ホール

上記日程で聴いて来る予定なのですが、最大のお目当ては、イゾルデを歌う小山由美さんです。彼女は「トリスタン」だとブランゲーネを歌う役回りだったので、そもそもイゾルデを聴けるとは思いませんでした。私は以前からこの方のファンなのですが、聴きに行…

新国立劇場「アラベラ」(2)〜演奏と歌手〜

今回、シルマーさんの指揮と東京フィルの演奏は、今年この劇場で聴いた中(「ジークフリート」「黄昏」「影のない女」)で、私にとっては一番良かったです。シルマー氏の重厚な音づくりが私の趣味にぴったりなのかもしれません。オケがすごく良かった・・・…

新国立劇場「アラベラ」(1)〜第3幕の演出コンセプトは?

昨日、10月2日の初日を見て来ました。一言で言うと「とても満足」でした。歌手は全体的に安定しているし、演奏も良かったです。演出は、色調の美しい舞台で、これは前評判どおり。ストーリーについては、もっと色々やるかと思っていたのですが、その点も…

アラベラ第2幕、第3幕も完成

結局、全部訳してしまいました。ストリーミング方式ですが。 第2幕(↓) http://www31.atwiki.jp/oper/pages/618.html 第3幕(↓) http://www31.atwiki.jp/oper/pages/620.html やはり、自分でいろいろ考えると、一番予習になります。マンドリカって、セリ…

デンマーク放送響の「オネゲル3番」

今夜のデンマーク放送響ライブのメインは、オネゲルの「3番」ですね。日本時間2時30分からみたいなので、これは、ぜひとも録音して聞いてみたいと思います。 指揮者は私は聞いたことない方ですが、その前のブリテン「シンフォニア・ダ・レクイエム」とガ…

アラベラ第2幕後半〜暴れん坊マンドリカ

アラベラ第2幕の後半を訳しました。 http://www31.atwiki.jp/oper/pages/619.html ここは、ストリーミング方式というか、あまり吟味せずに、さあっと訳してみました。そんなわけで、わりと誤訳があるかも知れません。会話調のところは、そんなに難しくない…

アラベラ第1幕

結局、アラベラ第1幕の対訳を完成させてしまいました。 http://www31.atwiki.jp/oper/pages/617.html 最初の部分は、ヴァルトナーと妻のアデライーデの対話なのですが、アデライーデは夢想家なので、どこまで行っても小説みたいなことを考えていますね。こ…

アラベラ第1幕の続き

昨日の続きです。(↓) http://www31.atwiki.jp/oper/pages/616.html 8月に書きためていたものをだいぶ修正してアップしてみました。このリブレットは、なぜかオペラのリブレットとはだいぶ違うところがあります。ただ情報量が多いので、あえて修正せずに載…

アラベラ第1幕冒頭

今日は、アラベラの第1幕の冒頭をアップしました。 http://www31.atwiki.jp/oper/pages/615.html 最初の「トランプ占い」の場面は、けっこう長いやり取りなのですが、音楽ではあっという間に終わってしまうので、翻訳者としては、ひえ〜・・・と思ってしま…

チケットおゆずりします

今シーズン前半の新国立劇場は、「アラベラ」「フィガロ」「トリスタン」とドイツ物ばっかりだったのでセット券を買ったのです。 「フィガロ」は10月10日の予定でしたが、な・なんと・・・!!ドンピシャで仕事が入って行けなくなってしまいました。(気…