2012-01-01から1年間の記事一覧
トマス)今年はブラームスのCDをよく聴いたので、せっかく聴き比べしたのでコメントすることにしました。私が最も好きな「4番」のシンフォニーです。 アンナ)「4番」とは暗い・・・いえ、失礼、渋いですね。 トマス)いや、「暗い」で結構ですが(笑)…
トマス)昨夜はバイロイトの「タンホイザー」(今年7月の録音)を聴いていたのですが、オケ、歌手ともに、とてもいい演奏でした。あまり気に入らない時は途中で寝てしまうのですが、今回はしっかり聞きました。通常、指揮のティーレマンは良くても、歌手が…
昨夜は東京文化会館で「第9」を聴いてまいりました。 すごく久しぶりに生演奏を聴いたのですが、やはりライブで聴くと圧倒されます。 特に印象に残ったのは、第1楽章の第1主題の再現の嵐のような箇所や、第3楽章後半のトランペットのファンファーレ、終…
明晩は、飯守泰次郎氏指揮の東京シティフィルの「第9」に行く予定です。 私はあまり年末の第9に行ったことはないのですが、この時期はどうしても気分的にCDを聴いてしまいますね。第9を聴かないと年が越せない感じがして・・・。習慣とは恐ろしいもので…
オペラ対訳プロジェクトに第1幕と第2幕をアップしたのでご紹介です。 http://www31.atwiki.jp/oper/pages/161.html 訳していてつくづく感じたのは、「タンホイザー」はその後のすべてのワーグナー作品の源流だということです。これは「トリスタン」、これ…
アンナ)「悲愴」(第8番)までの初期のソナタでいうと、私は「2番」のイ長調ソナタが好きです。特に第2楽章がいいですね。この、ゆったりとして、なんとなくエキゾチックな感じって、すごくいいと思います。。「ラルゴ・アパッショナート」という表記に…
トマス)アルバン・ベルクの「叙情組曲」を聴いていて、ふと思ったのですが、この匂い立つようなエロスというのは、弦楽器でなくては表現できないですよね。この曲というのは、その肌触り感が生々しいまでに表現されていると思います。絵画で言えば、クリム…
トマス)まるで毎週連載のようになっていますが、今日は「18番」変ホ長調です。 ヨハン)「16番」から「18番」までは、同じ「作品31」の3部作ですね。その真ん中に最も有名な「テンペスト」があります。 アンナ)テンペストが超有名で、それは分か…
トマス)今日のテーマは、ベートーヴェンの「28番」イ長調ソナタ(作品101)です。この曲、とてもハマりますね。実は、かなりファンが多くて、私が知らなかっただけかなとも思いますが。 ヨハン)ちょっと聞いてみたのですが、第1楽章がすごく不思議な感じが…
ここ最近、グルダのベートーヴェンのピアノソナタ全集(1968年)にはまって繰り返し聴いていたのですが、いやはや、どの曲も素晴らしすぎる・・・なんなんだ、この人(ベートーヴェン)は。グルダの演奏がいいからだとも思いますが。こんなものを聴くと…
昨夜は酔っ払って、そのまま居眠りしてしまいました。4時ごろに目が覚めて、ワッと思い、布団にもぐりこんで、11時近くに起きました。仕事のストレスなのか、最近酒量が増えて、いけません。運動したほうがいいと思って、ちょっとトレーニングするのです…
ヴァルキューレの対訳を完了しました。 http://www31.atwiki.jp/oper/pages/97.html(今回アップしたのは、第3場なので、このページの後半です) 午前中にアップしたのですが、ほぼ1年取り組んできたことが終わったので、なんか感無量でした。 今日は爽や…
第2場を「オペ対」にアップしました。 http://www31.atwiki.jp/oper/pages/97.html ここは、第1場と第3場の「つなぎ」のシーンで、8人のヴァルキューレ達が歌います。 10人も娘がいる(ジークリンデを含めて)というのに、ブリュンヒルデだけを可愛が…
対訳をアップしました。 http://www31.atwiki.jp/oper/pages/96.html ここはワーグナーのひとつの頂点ですね。「ヴァルキューレの騎行」もすごいですが、そのあとのジークリンデとブリュンヒルデの対話がよいです。 なんでこんなものが作れたのかわからない…
先週の二期会「パルジファル」は本当によかったです。感想をさらに対談形式で書いてみました。引用するのはヒストリカル動画で残念ですが・・・。興味のある方は、ぜひバイロイト1962年盤を手に入れてくださいね。業界関係者ではないのですが(笑)、音質がいい…
今日も行ってきました。主要歌手陣が総入れ替えなので、やはり行ってよかったと思いました。 素晴らしかったのは、グルネマンツの山下浩司氏ですね。ディクションがいいので「歌の演技」が素晴らしいです。第3幕が聴きごたえがありました。盛大な拍手を浴び…
やはり実演はとてもよいですね。 ここ数年オペラに行った中で、一番よかったです。自分が最も好きな作品ということもあるでしょうが。 クラウス・グート氏の演出は、この作品を真正面からとらえていて、素晴らしかった。現代的な捉えなおしと言っても、これ…
オペラ対訳プロジェクトには「あらすじ」がなかったので作ってみました。http://www31.atwiki.jp/oper/pages/2381.html「超訳」ならぬ「超ダイジェスト」とでもいう感じでもありますが、今回、対話形式でいろいろと考えてみたので、そのエッセンスを取り出し…
来週は二期会のパルジファルですね。対談最終回です。アンフォルタスを語らないわけにはいきません。 ヨハン)トマスさんの「パルジファル訳者コメント」http://www31.atwiki.jp/oper/pages/456.htmlに、ワーグナーが、トリスタンとアンフォルタスを重ね合わ…
トマス)「オペラ対訳プロジェクト」上で「7人のイゾルデが歌う愛の死」が公開されています。ヒストリカルですが、とても面白いですよ。 http://www31.atwiki.jp/oper/pages/1830.html ヨハン)動画対訳というのは、日本語訳と原語が一緒に出てくるので、と…
聖金曜日の音楽http://www.youtube.com/watch?v=bmcmzPs6ShI(この動画の44分18秒〜)アンナ)さて、いよいよ第3幕の「聖金曜日の音楽」ですね。この音楽のクライマックスのところを聴いていたら、頭にこびりついて離れなくなってしまいました。(49…
トマス)前回の場面から少しさかのぼって、クンドリーがパルジファルに歌う「幼な子のあなたが母の胸に」を取り上げてみましょう。これは後期のワーグナーとしては珍しくアリアっぽい曲だと思います。実際、ワーグナー・ソプラノの女性はこの曲だけを取りあ…
「パルジファル対話篇」を続けようと思っていたのですが、その前に「第1幕」を改訂したので、ご案内です。NHKのバイロイト録画放送もありますし、二期会の公演も控えていますので、今回いい機会かと思って頑張りましたが・・・暑いです・・・。 前半 htt…
「オペラ対訳プロジェクト」の管理人さんが、字幕付きで1951年バイロイトの『パルジファル』第2幕・第3幕の動画対訳をアップされました。字幕は私の翻訳というのはおこがましいですが、これを機に、第2幕・第3幕については大幅改訂しました。自分としては…
http://www31.atwiki.jp/oper/pages/95.html 長い道のりでした。この幕、長いです。でも、この幕はほんとうにいいですね。ワーグナーのエッセンスだと思います。 妻が夫婦の不満を訴え、夫は不倫相手(エルダ)との間に作った娘に愚痴り、娘(ブリュンヒルデ…
第4場の対訳を完成しました。 http://www31.atwiki.jp/oper/pages/95.html ここは、静かなシーンですが、非常に重要なシーンです。「指輪」というのは「ブリュンヒルデの物語」なのですが、この場面で、ブリュンヒルデはヴォータンの意に反し、ジークムント…
「オペラ対訳プロジェクト」の「パルジファル」第3幕を大幅改訂しました。 http://www31.atwiki.jp/oper/pages/170.html 今まで不満に思っていた点を、一気に改訂させていただきました。 大きな改訂箇所は、「聖金曜日の音楽」と、それが終わった後の合唱部…
アドルノにとって、トリスタン第3幕というのは、特別の作品だったように思えます。『試論』の末尾の文章でも、これが取り上げられます。(高橋順一訳『ヴァーグナー試論』作品社刊からの引用) 『トリスタン』第3幕の熱に浮かされた総譜には、あの陰鬱な、無…
アドルノ『ヴァーグナー試論』(高橋順一訳)へのコメントの続きです。この本ではヴァーグナーに対して「動機」「響き」「音色」「楽劇」などの章立てで厳しい指摘が続きます。その批判は、私としてはほぼ首肯できるものが多いですが、今から見ると時に行き…
ヴァルキューレ第2幕第3場をアップしました。 http://www31.atwiki.jp/oper/pages/95.html ここは、ジークリンデの独白が続くのですが、彼女の精神がおかしくなっているので、訳してるとつらくなってきます。 ワーグナーはこういうところが「市民の神経を…