ポップさんの「ウンディーネ」を見て「ローエングリン」を考える

若いころのルチア・ポップさんを見てると、こんな映像があるので、たまに聴いていました。
http://www.youtube.com/watch?v=9KzqyjKW6M0&NR=1
ロルツィング「ウンディーネ」という作品ですが、わかりやすくて、けっこういい音楽です。映像的には、この牧師のにやけ方がけっこう笑えるんですけど。意味もなく手に触れたりするし。君は聖職者だろうと言いたくなります。
ウンディーネは「水の精」のことですが、ドボルザークの「ルサルカ」も同じテーマみたいですね。
ちょっと思ったのは、これが作曲されたのは、ワーグナーの「ローエングリン」と同じ頃の年代です。「ローエングリン」は、もちろん、かなり斬新な部分があるのですが、そんなにロルツィングの作品から遠くない感じがします。ワーグナーの音楽が真の意味でぶっとんでしまうのは、やはり「ラインの黄金」からですかね。
http://www.youtube.com/watch?v=-f7ZdpqU0SQ&feature=related
これは、最後のほうのシーンらしいです。
どうも、この作品、ハッピーエンドみたいですね。この作品と比べてみると、「ローエングリン」の特色は、同じように「異界の人間」(男女が逆ですが)を扱いながら、「悲劇」で終わることにあるかも知れません。その点、ストーリーとしては、相当に斬新だった可能性がありますね。
でも、ロルツィングは、これはこれでいいような気もします。ポップさんがいいのかもしれませんが。