2012-01-01から1年間の記事一覧

アドルノ「ヴァーグナー試論」を読む

同書は今年3月に高橋順一氏の訳で作品社から発行されました。ヴァーグナー試論作者: テオドール・W・アドルノ,高橋順一出版社/メーカー: 作品社発売日: 2012/03/26メディア: 単行本 クリック: 13回この商品を含むブログ (4件) を見るそれにしても、これは偉…

「ローエングリン」に思う

先週の「ローエングリン」では、やや辛口な感想を書いたのですが、実際に見に行く「効用」というのは、すごくあると思います。今回の演奏は私にとって「ワーグナーのいやな部分」がすごく感じられた点で貴重でした。(決して皮肉だと受け取らないでください…

今回のローエングリン

今日の公演はフォークトを聴きに行ったようなものでした。第1幕で最初に出てきたときの声が一番印象的で、これには驚かされました。また、「グラール語り」も素晴らしかった。 ただ、オケの演奏がピンとこなかったです。前奏曲から「う〜ん」という感じ。ア…

[ヴァルキューレ]オペラ対訳「ヴァルキューレ」第2幕第2場完成

久しぶりに、オペラ対訳プロジェクトに、対訳をアップしました。 http://www31.atwiki.jp/oper/pages/94.html(次のページにも続きます) ヴォータンのセリフ長い長い。ここは実際劇場で見ていても長く感じるシーンかと思います。ワーグナーには徹底的に説明…

ブラームスとシューマンをきく

3月以来、まるで更新していませんでしたが、その間、前回取り上げたガーディナーのブラームスシリーズを何度も聞いていました。4交響曲と「ドイツレクイエム」の5CDですが、これは本当に素晴らしいです。いずれコメントしようと思っていたのですが、仕…

ガーディナー「ドイツ・レクイエム」

これはとても素晴らしいCDです。恥ずかしながら、というべきかと思いますが、この作品が初めて理解できました。Brahms: Ein deutsches Requiemアーティスト: ジョン・エリオット・ガーディナー出版社/メーカー: SDG発売日: 2012/03/06メディア: MP3 ダウン…

ワーグナー(2)〜パルジファル

ワーグナーの作品は、前回書いた通りの本能的衝動を持っていると思うのですが、その本能の中には「聖性への憧れ」のようなものがあると思います。それがよくわかるのは「パルジファル」、続いて「トリスタン」です。この要素は「タンホイザー」もテーマとし…

ワーグナー

青柳いづみこ『音楽と文学の対位法』より(中公文庫200〜201ページ) ・ところで、その作品で抑制の強い人物を描き、とりわけ抑制の強い人びとを魅了したかに見えるワーグナー自身は、まったく抑制の欠如した人間だったのである。 ・(中略)「ワーグナーは…

ヴァルキューレ第1幕

オペ対に「ヴァルキューレ」第1幕をアップしました。 第1場・第2場 http://www31.atwiki.jp/oper/pages/92.html 第3場 http://www31.atwiki.jp/oper/pages/93.html パソコン環境を変えたら、以前訳した作品の一部が段ずれしてしまいました。今回のは現在…