マーラー『嘆きの歌』
最近マーラー漬けだったので、この初期の作品もオペラ対訳プロジェクトにアップしてみました。
http://www31.atwiki.jp/oper/pages/1559.html
ちょっと怖い話ですね。特に最後の死んだ弟のセリフがこわいです・・・。あまり存在感のない「お姫様」も不気味な感じです。「さすらう若人の歌」とどことなく共通している感じがしますが、それは音楽も同様です。
マーラーの音楽には個性も出てますが、かなり強くワーグナーの影響を感じます。そのまま『指輪』からの引用では?と思える所もちらほらあるので、これをブラームス=ハンスリック派の音楽院が入選させることは有り得なかったような気がします。
なお、第1曲はマーラー自身の初演ではカットされ、いきなり第2曲『吟遊詩人』から始まります。やや重複があるので簡潔にしたのでしょうが、第1曲も捨てがたいので現在録音で聞く場合は、この曲があったほうがいいですね。
きっとマーラー自身にとっても自信作だったので、改訂してでも何とか演奏したかったのでしょう。