影のない女PDFバージョン

影のない女」のPDFバージョンを作成し、「オペラ対訳プロジェクト」上にアップしていただきました。ぜひご活用ください。
http://www31.atwiki.jp/oper/pages/372.html
私は2月12日の公演に行く予定なので、自分自身もこれを使って予習中です。
それにしても、このオペラは、なかなかハマりますね。シュトラウスの音楽は、これ、名人芸もいいところです。かなり苦労して書いただろうなと思います。
この曲は、主要人物5人(皇妃、皇帝、バラク、バラクの妻、乳母)がそれぞれ難しいと思われるほか、子供の合唱やら第1幕の夜警の歌も高いレベルが求められるという恐ろしい曲ではあります。
最近、私が愛聴しているのは、サヴァリッシュの名古屋公演のDVDだったりします。これが私には今のところ一番しっくり来ます。歌手もみんな良いと思うのですが、オケが良いです。どうも、このバイエルンの音が私の好みに合っているように思います。

ところでネット上のどなたかの解説を見ていたら、「影のない女」は「戦時中なので産めよふやせよという話になっている」というような話がありましたが、どうしてそう思えるのか私には不思議です。ホフマンスタールにとって、子供はあくまで愛の象徴としての意味合いだと思います。そのことは、第1幕の幕切れをはじめとして、あらゆる所で表明されていると思います。ホフマンスタールがあの世で浮かばれるためにも、ぜひ、その点を理解していただきたいと思います。
この物語は、やはり皇妃が主人公で、その変化を表現することに力点を置かねばならないと私は考えます。