第1幕のフィナーレ

アラベラの第1幕のフィナーレ翻訳をアップしました。
このページの最後のほうです(↓)
http://www31.atwiki.jp/oper/pages/617.html
この場面は、この前のポップさんのCDで、これが取り上げられているので、初めて良さがわかった場面です。Youtubeでも、いいのがありました。例のシャトレ座です。カリタ・マッティラさんのアラベラ歌唱はとてもいいと思います。ドホナーニの指揮もいいと思います。なお、今回アップした部分は、これと対応しています。
http://www.youtube.com/watch?v=K5M8A9mEhHE&feature=related
ズデンカはバーバラ・ボニーさんなのですが、この演出は、むしろズデンカ役の彼女に焦点を当てているような気がします。今度の新国立劇場の演出も、演出家(フィリップ・アルロー)はズデンカに着目しているようなので、これに似た演出になるかも知れません。まあ、それはそれでいいのですが、私が台本を読んでいる限り、この作品はアラベラの心理は丹念に追っているのですが、ズデンカにはあまり力を入れていない感じがします。(あくまで「台本上」)
ホフマンスタールの原作『ルツィドール』では、タイトルどおりルツィドール(=ズデンカ)にスポットライトが当たっているらしいのですが、オペラにした段階でアラベラがヒロインになったのでしょうね。これは、シュトラウスの意向も斟酌しているのかも知れません。『影のない女』でも、ヒロインはバラクの妻なのか皇后なのかという疑問が生じましたが、このあたりが共同作業の面白い点かも知れません。
それにしても、いい音楽です・・・。歌詞は、例によって女ごころなので、私にはピンときにくいのが難点です。「一度お話ししてみたいわ・・・でも、そしたら他の男の人と同じになってしまうかも知れないけれど。」そういうものなのか?ウ〜ム・・・。
どうもよく分かりませんが、音楽と一緒だと有無を言わさず納得してしまう気が・・・。このへん、心憎いほどのシュトラウスの職人芸が感じられて面白いです。