ヘンデル「ハレルヤコーラス」

ありがたいことに、「ブライダルコーラス」の再生回数が多いようなので、もう一つコーラスを作成してみました。

翻訳は、例によって、私の勝手な訳ですが、ひたすら神を讃えている歌なので、日本に移植すると、こんな感じでもいいのかな?・・・と。
ところで、私の卒業した小学校では、卒業式の時に、卒業生全員でこれを歌う伝統になっており、毎日のように練習しました。(私の所だけかと思っていたら、ネットを見るとそういう学校が他にもあるようです。)歌っていて、とても楽しかった記憶があります。旋律が交互に掛け合ったり、リズムだけになったりと変化するのが面白いのです。当時は、いわゆるクラシック音楽に全く関心が無かったのですが、単純に「いい曲だなあ」と思いました。
この時も日本語の歌詞だったのですが、確かこんな歌詞だったと思います。(カッコ内は同じ箇所の拙訳)

「栄光高き我が神・・・」(どんなつらい時でもetc)
「あめ(天)に、つち(土)に、奇(く)しき御光(みひかり)は、輝きみつ」(いつか、きっと・・・)
「あおぎて、たたえまつれ」(だから笑顔でいようよ

いったい誰の訳だったのだろう?いかにも讃美歌ふうですが、文語のため、何を歌っているのやらチンプンカンプンでした。もちろん格調高い訳ではあります。逆に、私の詞だと、ベタすぎるかも?
さて、今回「編曲」と言っていますが、私のしたことは、音色の指定と歌詞を付けたぐらいで、ほぼ、そのまま楽譜通りです。ただ、こういう曲だと、歌詞の子音がぶつかり合ってノイズが発生するので、そうならないように歌詞のほうをいじるという作業を行うので、それに時間がかかりました。コーラスって、実際やるのも、一人で作るのも同じぐらいしんどいかも(笑)。
さて、編曲の過程で気付いたことをまとめると・・・
・ 11のパートがある(4声合唱、4弦、2金管、1ティンパニ)が、みんなバラバラに動いていて、重なり合うことは滅多にない。リズムも所々で違うので、作曲ソフトに移し替えるだけで、案外大変でした(コピペができない)。ポリフォニーって、こういうことなんだなあ・・・と実感できました。
・ 逆に、臨時記号は、ほとんど出て来ません。ほぼ、ずっとニ長調で安定しています。だから、「神は、あなたの、そばに、いるから、希望を、こころに・・・」と一歩一歩高い音になっていく所(「希望を」の所)で、一瞬、短調になるのが効果的です。
・ この「一歩一歩高く」は全音ですが、これを「半音ずつ高く」に変えると、この前の「イゾルデの愛の死」になります。案外、タネは同じ所にあるような気がします。
・ すごく簡潔な曲です。極限まで無駄を無くしている感じ。前奏が3小節だったり、「いつかきっと・・・」(拙訳)の静かな箇所を数小節で終わらせたり、その後のカノン風の掛け合いも「必要十分」に終わらせたり、いろいろな工夫があります。3分半の曲なのに、これだけ充実しているのは、スゴイと思います。
この曲は、youtubeにたくさんアップされているので、ボカロのあとで実演を聴くと、また違う面白みがあるような気がします。