ヴァルキューレ第1幕第1場をアップしました

さきほどは『ローエングリン』の話をしていたのですが、オペ対に『ヴァルキューレ』第1幕第1場をアップしたので、そのご案内です。
http://www31.atwiki.jp/oper/pages/92.html
最初のト書きが長いうえ、意味が取りにくいので、正直疲れてしまいます。端的に言えば、ここにあるトネリコの木はたぶん「世界樹」のなれの果て(とはいえ『黄昏』でのように、まだ枯れてはいない)で、どういうわけかフンディングは、そこに家を構えているのですが、こんなに屋根に穴が空いていたら、雨が降ったらどうするんだろうと思ってしまいます。(葉っぱがあるから大丈夫なのか?)それにしても、この、家なのか木なのか分からない意味不明な屋敷の絵は、宮崎駿監督に描いてもらうのが一番でしょう。今からでも遅くないので、ぜひよろしくお願いしたいところです。
会話は古文を模倣したかのような(?)ゴツゴツとしたドイツ語というか、「意味は分かるのに訳しにくい」ような感じですが、翻訳はそのへんあまりこだわらず、できるだけ日本語としてスッと読める訳を目指してみました。これが、わりと難しいんですよね・・・。苦労するわりに、うまくいっているかどうかはわかりませんが。
あと、もう一つ気がついたのですが、ジークムントが最初に言う「ヴェーヴァルト」(悲しみの男)というのは、よくよく考えると「トリスタン」と同じような意味じゃないか・・・と。根源的に悲しみを背負ったキャラというのが、ドイツ亡命後のワーグナーの気分にマッチしていたような気がします。