金子みすゞ「見えないもの」

今回はいつもと逆で、曲のほうが私です。
少しでも「癒し」になれば良いのですが、そこは素人なのでお許しを。
http://www.youtube.com/watch?v=hlaQVznS-RI
いつもは、モーツァルトならモーツァルトの音符の置き方の完璧さに感じ入るばかりなのですが、自分で作曲するとなると「何が正しいのか」が分からないので手さぐりになります。
若干調性が曖昧な曲なのですが「1番」は和声的に(たぶん)違和感がないと思います。問題は「2番」のオルガンが入るところからで、最初の調に戻らずに別の調のまま終わってしまうことですね。
やろうとすれば原調に復帰できるはずなのですが、こうなってしまうのは単なる自分のイメージです。
とはいえ解説は蛇足で、私はこれは本当に好きな詩です。
金子みすゞの詩には必ず「他者の視点」があると思います。初めて他者を感じた時の「えっ、自分って何なんだ?」という素直なオドロキが感じられます。これは女性的感性です。男性は自己中心的傾向があるので、一生懸命考えても他者がわかりません。それは宮澤賢治の詩によく表れていると思います。「素直」から切り離されている悲しみが「春と修羅」の詩集全体に表現されていると思います。