バイロイト・パルジファル2010

(※最初にあまりにも悪印象だったので、頭に来てしまい、書き方が悪すぎました。録音を聴きながら、若干文章を修正しました。どうも私と異常に相性が悪いようですが、これは私の「パルジファル」観のせいかもしれません。ですから、こんな演奏もありなのかも知れないと思いなおしました。)

再放送で聞いていますが・・・。
この演奏は、あまり良くないです。前奏曲も「んっ?」って感じですが、第1幕に入ってからが、良くない。
投げやりな感じに聴こえます。例えば、アンフォルタスのモティーフなんか、弦のシンコペーションが良くない。歌手も、表現していないのですが、弦楽器が、ひどくだめな気がします。
去年は良く聞いていませんでしたけど、こんなんでしたっけ???去年より、悪くなっていません?

グルネマンツの語りも、とにかくテンポが速い。というか、実際のテンポというより「速いように」聴こえます。よほど、さっさと終わらせたいんだなって感じです。(あとで録音で聴くと、単に速いというより、緩急を作為的につけすぎなのでイライラするということがわかりました。あと、通常、余韻を持たせる所で、さっさと終わらせるのです。それがあまりにも気に障るので、他の箇所も聴けないという現象のようです。)
逆に興味を持ってしまって、日曜日ということもあって、聞いてしまいました。

いやいや・・・。演出も個性的らしいですが、演奏がこんなに良くないと、話にならないです。こんな演奏を考えると、4月のN響でシルマー氏のパルジファルを生で聴けたのは、いかにラッキーだったかわかります。日本にいるほうが、いいパルジファルが聴けるというのは、嬉しいやら悲しいやら微妙です。
いま、「舞台転換の音楽」で、オケだけになると、少し調子を取り戻し、合唱はいいので、ようやく、ほっとしました。
アンフォルタスのモノローグ・・・。アンフォルタスの歌手も良くないが、演奏も相変わらず「早く終わらせたい」みたいな前のめり。木管のメロディーも何の表情も無い。ただ吹いているだけのように聴こえます。

私、ここまで悪口を書くのは、今回が初めてではないか?それぐらい良くない演奏を、バイロイトパルジファルでやっているというのは・・・。バカバカしいけど、これは書いておいたほうがいいでしょう。
この前、ライブで、最後のほうの合唱は聞きました。その時も、聴いた途端「なんじゃこれ?」と思ったのですが、合唱が良かったので、中和されて、これほどは疑問に思いませんでした。
第1幕を聴いたところで、録音もやめてしまいました。