ジンマンとチューリヒ・トーンハレの「白熱の6」

う〜む。この演奏は白熱でした。ジンマンの読み込みの深さとこの曲への愛着みたいなものを感じさせました。また、私はやはりヨーロッパのオケが好みなのですが、その主な原因は弦楽器の音の違いにあると思います。このオケの弦のサウンドは録音でもところどころけっこうビビッときますね。
また、第1楽章中間の急に静かになってカウベルが出てくる音楽の清澄さなどにこだわりがありますし、緩徐楽章も優美な中にも悲しみを湛えた演奏です。第2楽章と第3楽章の順番は、いつもとひっくり返されていました。マーラーは当初はこの形で演奏したのですが、その後現在の順番に変更されました。私は通常のオーダーがいいと思いますが、これはきっと指揮者のこだわりなんでしょう。
この曲の白眉は何といっても第4楽章。展開部に入った後の「第1のハンマー」の直前が見事です。68分あたりからですので、時間がない方はここだけでもぜひご覧ください。ハンマーが見られるのも面白いですよ。
http://www.mdr.de/mahler/
(このページの下のほうの映像の上に、ちっちゃくListeと書いてある所をクリックするとリストが出てきます。こちらの動画だと映像と音楽がシンクロしています)