こんな本を読んでみた
たまたま、こんな本を読んでみました。
新書139 わたしの嫌いなクラシック 鈴木淳史 著 (新書y)
- 作者: 鈴木淳史
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2005/08/25
- メディア: 単行本
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「こんな演奏家もキライだ」という第2章で取り上げている演奏家なのですが、実は好きな演奏家が含まれているところが面白いです。「嫌い」というのも、言語化すると、なぜ嫌いなのかが分かるので好きになるということでしょうか?
秀逸なのは、ティーレマンを「中盤のないサッカー」に譬えていることで、これは本当にうまい比喩です。ただ、5年前の本なので、最近はメキメキ良くなっているというのが私の印象です。
一つだけ違うのは朝比奈のブルックナーについての評価ですが、なんかこう、奥歯に物の挟まったような物言いですね。「これは本当にブルックナーなのか?」という・・・。著者にとっては、ヴァントは「正しい」ブルックナーであり、チェリビダッケは「奇蹟的な」(ちょっと表現が違うかも知れませんが)ブルックナーのようなので、それはそれですが。
「正しい」かどうかはともかく、朝比奈は今でも記憶に残る演奏があるから、私はやはり好きな指揮者です。チェリは、みんな誉めるから、やっぱりいいんだろうな。ライブで一回聴いておけば良かったと思います。