日本語で歌う「ローエングリン」ブライダルコーラス

土日は頑張りすぎました(笑)。今日は息抜きです。
ワーグナーはじめ好きなオペラ作品を翻訳しているのですが、そこで思ったのは、対訳というのは、「見る気のある人」には面白いかもしれませんが、「特に関心のない人」には読んでもらえないだろうということです。
もともと、何よりも自分が楽しもうと思ってやっていることなので、その点、何ら困りはしないのですが、これだけ西洋音楽を演奏したり聴いたりする人が多い国なのに、なぜかワーグナーというと「ワルキューレの騎行」と「タンホイザー」の名前しか知らない人が多いのは、とても残念な気がします。(「まちかねタンホイザー」なる競走馬だったりすることもあります。「パルジファル」という名の馬もいるようですが)

それはなぜか、というと、やはり「オペラがポピュラーじゃない」「ドイツ語の壁が高い」ということかと思います。ならば、「日本語の歌詞をつける」というのも一興かもしれません。そんなわけで、こんなことをやってみました。

「ボカロ2」と自作のカラオケをガッチャンコしたのですが、1分49秒の曲を作るだけで、えらく骨を折りました。「編曲するだけでこんなに大変なのだから、作曲家って大変だなあ」と、しみじみ思いました。(コツがわかってきたので、次回はかなり楽なような気がします)

それにしても、結婚式に行くたびにこの曲が流れるので、「みんな!これワーグナーだよ、知ってる?」と言いたくなり、ううう・・・とこらえてます。歌詞がついているということは、余計知らない方が多いでしょう。
ところで、私の訳はすぐお気付きかと思いますが、最初の「タンタッタ・ター」と音符が4つのところを「タッタタッタ・ター」と5文字にしています。また、それ以降も、いっぱいそういう部分があります。できれば音符通りにやりたいのですが、日本語だとなんかうまくはまりません。これは、たぶん日本語の特徴です。
ただし、「てんしのような」とか「いい香り〜」の頭の4分音符は、崩してしまうと音楽が台無しになるので、「てん」とか「い〜」と4分音符で歌えるようにしてあります。ここは、こだわって音楽に合わせた訳にしてあります。ちょうどこの箇所で転調しているのですが、きれいです。
ところで、この前何かで見たのですが、「ローエングリン」の日本初演は、日本語訳で行われたそうで、私はそれ見て腰を抜かしそうになりました。童謡みたいな文語調なのではないか、と推測するのですが、一度見てみたいものです。