ラインの黄金対訳(第1場・第2場)

恒例の東京春祭ワーグナーシリーズは、いよいよ「指輪」となり、今年は「ラインの黄金」です。
長らくお休みでしたが、これを機に対訳を仕上げることとしました。
まずは、前半の第1場・第2場を「オペラ対訳プロジェクト」にアップしました。
第1場 http://www31.atwiki.jp/oper/pages/176.html
第2場 http://www31.atwiki.jp/oper/pages/177.html

第3場・第4場も、公演までには仕上げたいと思います。
できれば、翻訳中にいろいろ考えたこともあったので、それも例の仮想対談形式で書いてみたいと思います。

今年は東京も雪が多いですが、最初の大雪の2月8日(土)に、ドンピシャでN響シベリウスを聴きに行きました。
さすがに会場はガラガラでしたが、尾高忠明氏の指揮で「アンダンテ・フェスティヴォ」「ヴァイオリンコンチェルト」「四つの伝説」を堪能しました。これだけのシベリウスは、なかなか聴けないような気が。
ワン・ジジョンさんをソリストに迎えたヴァイオリンコンチェルトも良かったですが、「四つの伝説」は本当に素晴らしかったです。
特に第1曲「レンミンカイネンとサーリの乙女」のコーダのところは圧巻。ここはワーグナーっぽいところでもありますが、テンションを維持しながら、これでもかこれでもかと引っ張って、最後に霧が晴れたように解決するところがいいです。これに比肩しうるのは「5番」の終楽章だけではないかと思うのですが、ほかにも「四つの伝説」はシベリウスのその後の作品の「素材集」みたいな感じもします。
私は知らなかったのですが、シベリウスはかなり後年までこの作品に手を入れ続け、最終版の完成は1954年88歳の時とのこと。それだけ最後までこだわりのある曲集だったのでしょう。
もう一つ印象的なのは、第3曲の中間部のストリングスですね。CDでも美しい部分ですが、ライブでこれを聴くと、まさに絶品です。シベリウスのストリングスのサウンドは絶妙です。
コンサートマスターが外国の方だったので、あれっ?と思ったのですが、ベルンハルト・ハルトーク氏という方がゲストコンサートマスターを務めていました。ベルリンドイツ響の第1コンサートマスターであり、バイロイトコンマスもされているとのこと。
もちろん、有名な第2曲「トゥオネラの白鳥」も聴けました。この曲もそうなのですが、この曲集は、大太鼓が大活躍で、まさに神話的というか、いい味を出していますね。
やはり、冬はシベリウスに限る(?)と思いつつ、さすがに人手の少ない渋谷の街を、雪を踏み分けて帰宅しました。
雪のせいで、かえって心に残る演奏でした。
今日は、なんと半年ぶりの記事になってしまいましたが、せっかくなので、3月になったら「ラインゴルト」関係の記事を少しずつ書ければと思います。